院試に落ちたら、もしくは落ちたらどうするか?
という疑問 (不安) について、院試に落ちた経験がある私が解説します。
内容はあくまで私見であり、いろいろな考え方があって当然なので、参考の一部になれたら幸いです。
- 就職 or 浪人して進学?
- 卒業までにやっておいてよかったこと3選
就職 or 浪人 ?
実は私が受験生だった頃、就職するという選択肢はありませんでした。
受験の時に覚悟をし、第一志望の大学のみを受験し、落ちたらまた挑戦するつもりでした。
(現在は無事第一希望の研究室に合格し、物性物理の研究をしています。)
ですので、「院試 落ちた」で検索して、他の方のブログを見て初めて就職をするという選択肢に気づきました。
そこで、就活 or 浪人に対する私見ですが、
a. お金や家庭の事情で進学が出来なさそう
b. 研究に興味があるが、来年受かるか不安
c. 研究できる自身がなく、かといってやりたい仕事があるわけではない
d. どっちがいいか全くわからん
の4パターンの人に対してそれぞれ考えてみたいと思います。
a.お金や家庭の事情で進学が出来なさそう
私を含め、多くの人は親に生活費や学費を出してもらってやりたいことをやれています。
ですので、家庭事情でどうしようもないことがあります。
ただし、自分に強い意思があるならぜひ自分の考えをまとめて、情報を収集して親を説得してみてください。
親の意見を鵜呑みにして、自分で考えることを諦めることだけはしないでください。
大事なことを他人任せで判断すると後悔するのは自分です!
ぜひまず自分の本心を優先して、その上で家族と議論して最終的に総合的に判断してください!
b.研究に興味があるが、来年受かるか不安
この場合、翌年に第一希望の研究室を再受験することを強くおすすめします。
その理由を箇条書きで書いてみます。
- どんなに勉強に自身があっても、試験に対する不安はあるはずである。なので、再受験の不安を理由に夢を諦めるのはもったいない。
- 1年後の試験期間までに、理解が不十分だった分野の知識を補える
- 新たに研究したいことが思いつく可能性大
- 基礎学力と研究のアイディアがあれば、研究室配属後も楽しく活躍できる可能性大
- 多くの大学院は夏受験、秋入学があるので実質半年遅れで入学できる (私も秋入学)
ざっとこのような理由で再受験することをおすすめします。
私も院試浪人を経験したことがあるので、再受験に対する不安はめちゃくちゃわかります。
普通は塾もなければ、勉強の仲間もいないはずです。ですから孤独との戦いにもなります。
しかし、よくよく考えれば、浪人期間は全ての時間を基礎科学、研究テーマに捧げられる、人生でも珍しい貴重な時間です。
実際に私は浪人期間に基礎学力をつけ、また新しい勉強をし (機械学習、プログラミングなど) 結果、初受験とは異なる研究室を志望しました。
今思っても院試浪人の期間は重要な期間でした。
そしてもう一つ大事なのが、8月の受験で9月入学できるということです。
ですので、実質半年のロスで入学することができます。そう思えば気が楽になるのではないでしょうか。
院試は4月入学の人と同じ時期と内容。卒業が半年ズレる分の影響は未知。
先輩は卒業後、研究室でアルバイトをして4月に日系企業に就職。
企業によっても半年間の過ごし方は変わりそう。
また、海外進出するなら逆に時期が合って、チャンス
c. 研究できる自身がなく、かといってやりたい仕事があるわけではない
この場合も浪人して進学をおすすめします。
理由はほとんどbのパターンと同じです。
ここで、貴重な友人の意見を一つ。
東京都:M(20代・男性)
俺は学生の頃、研究は向かないなと思ってとりあえず就職した。
でも企画・商品開発したり、会社の問題を解決しようとするといろいろ勉強しなくてはならないことに気づいた。
商品開発だったら化学や物理の知識は必要だし、工場の生産の問題は機械学習なんかで改善できそうだと気づいた。
そういう経験からも、学び・研究に没頭できる環境はある意味羨ましいな。
また学生に戻ったら院目指すのもありかな..
とはいえ、人それぞれ価値観が違いますので、ぜひ後悔しなさそうな道を選ぶことを心がけてみてください!
d. どっちがいいか全くわからん
何かに興味を持つのは、とりあえずやってみて、そして小さい壁を乗り越えたときだと思います。
ですので、焦らず、とりあえず何かやってみて、その時の気持ちにしたがってください。
ネットで調べると、既卒の就職率は新卒に比べて低いという理由で、既卒は不利という情報があるそうです。
しかし、よく考えればそれはウソです。
なぜなら、既卒の母体数は新卒に比べて少ない上、そもそも新卒で就活に失敗した人も必ず含まれているからです。
極端な例として、とりあえず就活した新卒と、いろいろ考えて実績もある既卒生とでは、後者を採用したくなるに違いありません。
試験後にしてよかったこと3選
1.卒業研究に没頭
院試が終わる頃には9月になっています。
卒論発表はだいたい2月にあるので、ここまでに仕上げないといけません。
やることは、具体的に
- テーマ決め
- 先行研究の調査
- 実験や計算
- 結果の解析・考察
- 文章としてまとめる
- 発表練習
とかなり多いです。
なので計画的に、集中してこなさないと厳しそうです。
結果が出るかどうかについては、特に実験では運がつきものです。
しかし、本気で取り組めばそれだけ楽しさと感動を味わえ、仮に理想の結果が出た時には最高の気分を味わえます。
私は運よく理想の結果が得られ、投稿論文としてまとめることができました。
ですので、全力で卒研にとりくむことはよかったなと感じています。
2.英語の勉強
就活にしても進学にしても英語がとても大切なのはいうまでもありません。
そして進学と就活に共通することは、今よりも自由な時間がなくなることです。
ですので、比較的時間がある今のうちに、英語の勉強をしておいて、後々楽しましょう。
これからは対人のいわゆるリスニング力や会話力が特に重要になってきます。
そういった意味でも、オンライン英会話で実力を身につけることを強くおすすめします。
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3.基礎学力を身につける
就職にしても進学にしても基礎学力は必要です。
特に卒研に関連する知識はきちんと勉強した方が良いです。
具体的な勉強法として一番おすすめなのは、本を読むことです。
今も昔もきっと本が一番の先生です。わからなくて悩む時間が成長になったり、新たな気づきを与えてくれます。
院試を意識しましたが、物理系であれば、全てに共通する基礎科目でおすすめの参考書を厳選したのでぜひ参考にしてみてください。
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おまけ
院試に落ちた後、してみてもよかったと思うことは、研究室を訪問し、研究内容について聞いたいりすることです。
コロナ禍であまり推奨されないかもしれませんが、実際に研究室に足を運んで先生や学生と会話することで思いも寄らないアドバイスや新しいアイディアがもらえそうな気がします。
まとめ
院試 or 就職 という疑問について経験を踏まえて考えてみました。
また、院試後やるべきことについて紹介しました。
紹介した3つのことはどれも本当におすすめなのでぜひ取り組んで欲しいです!
他にも何か疑問・不安なことがありましたらぜひお問い合わせでのご連絡お待ちしております。
頑張っていきましょう!
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